Arbinger Blog

2013/09/13

□アービンジャー「箱」NEWS【Vol. 228】2013/9/13

みなさん、こんにちはアービンジャー・ジャパン、
「箱」の真ちゃんこと佐藤真一です。

9月の声を聞き、だいぶ朝晩涼しくなってきました。
うっかり窓を開けて寝ると、寝冷えしちゃうかもしれませんね

さて、今週は何と言っても2020年オリンピック東京開催決定に沸いた1週間でした。

実は私も1964年の東京オリンピックの翌年に生まれたものですから、
前回開催を知りません。

当時は、高度経済成長の象徴として、東海道新幹線、首都高速などなど、
インフラ整備が進み、日本の成長に弾みがつきましたね。

今度はどういう位置づけになるのでしょうか。

経済効果だけではなく、日本人一人ひとりが、いや世界の一人でも多くの人々が
元気になれる大会となることを祈っています。

そのために私に何ができるのか……。

さて今日は、「箱」の真ちゃんこと佐藤真一が担当します。

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■ 新しい自分を積極的に生きようと思った :  佐藤 真一
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少し前にテレビで抑制T細胞を発見した世界的免疫学者の
多田富雄さん(2010年没)のことが扱われていました。

それまで輝かしい功績をあげていた多田さんは
67歳の時に脳梗塞で倒れられ、
嚥下(えんげ)障がいと右半身の麻痺が残り、言葉も失います。

正直、絶望しかけたそうです。

その多田さんがインタビューに答えていて

「何もかも うしなった。
それを突き詰めていくと何かがみえる」

と言っているのです。

そしてさらにインタビューは続きます。

「悔しいと思いますか?」

「はい。
しかし、今のほうがよく生きているとも思う」

「何が前に向かわせたのですか?」

「運命を受け入れる力があった。
自分の中に芽生えたもの 苦しかった。
そのせいか 新しい自分を積極的に生きようと思った」

と。

そしてこう続けます

「何かに役に立って人に感動を与え続ける。
まだやれるという喜びがある」

と。

実はこのインタビューを
1本の指で、タイプすると音声が出る機械を使って、
時間はかかりますが、しっかりと答えているのです。

聞こえてくる音は抑揚のないロボットがしゃべるような音声ですが、
一つひとつの単語に思いや力強さがのって聞こえます。

そして障がいが残った以降も生涯、若い研究者たちを応援し続けました。

車イスに乗って、学生たちを励まし続けた多田先生は学生の報告を聴きながら、

「迷まず、もっと行け!」

とタイプして、叱咤激励を飛ばしていました。

そしてその多田先生の顔は笑顔で満ちていました。

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■ 編集後記
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64年東京オリンピックの年に開通した夢の超特急「ひかり」。

当時、時速200km超で、東京~新大阪間を4時間で結ぶとの偉業です。

でも今は、「のぞみ」が当たり前のように2時間半で結びます。

そして開発中のリニア新幹線では東京~名古屋間がなんと40分。

我が家から東京駅へ辿り着くよりも随分早いです。

例えば坂本龍馬の時代にはおそらく何日もかけて移動していたのでしょう。

確かにスピードは速くなったんですが、
それと同じぐらい人間が進歩しているのかというと……

紛争はなくならないし、悪事もなくなりません。

私は毎日のように「箱」に入ります。

おおいに、反省です。(汗)