Arbinger Blog

2016/05/13

□アービンジャー「箱」NEWS【Vol. 360 】 2016/05/13

みなさん、こんにちはアービンジャー・ジャパン、
「箱」の真ちゃんこと佐藤真一です。

大型連休も終わり、母の日も過ぎ、
いつもどおりの1週間が終わろうとしていますね。

「ん?いつもどおり……の1週間?」

本当はいつもどおりの1週間なんてなく、
一日として同じ日なんてないはずなのに、
ついつい何気なく過ごしてしまいますね。

昔、竹内まりやさんの

「毎日がスペシャル」

っていう歌もありましたね。

若い人は知らないでしょうけど。

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■ ペンペン草、わかる? : 佐藤 真一
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私と同年代のある女性と話した時のことです

「私さ、子どもの頃ね、
道端に生えている草が大好きでね」

「ほうほう」

「特にペンペン草、わかる?」

「もちろん、よく遊んだよ」

「でしょ?
でさ、あれをね、根っこから取ってきて
家の庭の隅に植えたのよ」

「えーっ、ペンペン草を?」

「そう、
だって毎日家で取れたらいいじゃない」

「そりゃあそうかもしれないけど、
さすがにその発想はなかったな」

「でさ、お父さんにすぐに見つかってさ、
『誰だ、こんなもの植えてるのはっ!』
って、すぐに引っこ抜かれちゃった」

「そりゃあ、そうでしょ」

「でもさ、子どもの私にとってみればね、
チューリップもペンペン草も同じなの」

「なるほど」

「いや、むしろペンペン草のほうが
断然魅力的だったわ」

「まあ、それはそうかもしれないけど」

「大人って本当に勝手だと思ったわ」

「たしかにね。
子どもの中ではそれはそれで、
ちゃんと論理が成立しているもんね」

「でしょ!?
今でも道端に生えているを見ると、
その時の父とのやり取りを思い出すの。
まっ、いい思い出だけどね」

と。

いやぁ、この話を聞いて、
子どもの頃を思い出していたのと同時に、

「そうそう、それぞれの論理や
正義があるんだよなぁ……」

って、しみじみ思ったんです。

その少女の言い分もわかる、
もちろんお父さんが怒ったのもわかる。

なんか似たようなことが、
職場でも家庭でも日常的に
繰り返されているよなぁって。

それから……

私、大人になってから、
ある先輩にいわれたことがあるんです。

何気なく、

「昨日、庭の雑草を取りましてね、
いやぁ腰が痛くて痛くて……」

と話したとき、

「さとうさん、今、雑草って言った?」

「ええ、昨日、庭の雑草を……」

「雑草って草はないよ」

「えっ?」

「すべての草にはちゃんと名前がある」

「はぁ、それはそうですけど」

「うるさいこといっていると
思うかもしれないけど、
気をつけておいたほうがいいよ」

「は、はい……」

正直、その時は

「この人は何を言っているんだ???」

って思いましたが、
今ではその意味がよくわかります。

そして、彼女との会話の時にも、
この先輩の言葉を思い出しながら、
聞いていました。

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■ 編集後記
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「ペンペン草」、正式名称は「ナズナ」だそうです。

そう、春の七草のね。

それからペンペン草やシャミセン草と呼ばれているのは、
花の下に付いている果実の形が、
三味線の撥(ばち)によく似ていることから、
擬音の「ペンペン」となったようです。

なるほど!

「雑草って草はないよ」

たしかに、アンテナを立ててみると深いんですね。