Arbinger Blog

2011/04/08

□アービンジャー「箱」NEWS【Vol.102】2011/4/8

こんにちは。アービンジャー・ジャパンの加藤典子です。

震災から約1ヶ月が経とうとしていますが
皆さんの生活、環境、気持ちはいかがですか?

また昨夜東北地方で大きな余震がありましたね。

まだまだ落ち着かない日が続くかもしれませんが、
このメルマガが少しでも皆さんの息抜きになれば
嬉しく思います。

さて、今週は私、加藤が担当します!

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■ 『受けとめる』ということ : 加藤典子
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もともとうちの夫はクールなほうだ。

地震当日、取引先で仕事をしていた私が
何十回もトライして夫に安否を確認するメールを
送った時も

「大きな揺れが2回あったね」

とそれだけの返信だった。

数日後、私も被災地のために何かしたいと思い、
義捐金を送金しようと思った。

私が考えたのはいつもよりゼロを1つ足した金額。

夫はちょっと前に期待以上のボーナスをもらって
何を買おうかと言っていた。

きっと夫も同じ、いやそれ以上の気持ちでいるだろうと思い
聞いてみた。

「ねぇ、義捐金ってどうする?」

「ん?するよ~。」

「いくらくらい?」

「うーん、1000円くらいかな」

「・・・・・・」

もう何も言う気にもならず、私は無言で自分の口座から
義捐金を振りこんだ。

ただのクールじゃない。
コイツには人の血が通っていないのか・・・。

彼に対する不信感、虚しさ、そして寂しさを感じ、
サァーッと体温が下がっていくのを感じた。

頭で考えるのではない、心が、体が感じるのだ。
これはどうしようもない・・・。

真剣に離婚も考えた。

ところが後日、夫と外出した際、最寄の駅でボーイスカウトの少年達が
義捐金を募っているのを見て

「お、頑張ってるな。ちょっと協力するか。」

夫はそう言うと少年のところに走っていって箱の中に1000円札を入れた。

「ねぇ、1000円募金するって言ってたけど、このこと?」

「いや、コンビニでもしたし、行きつけのOOのショップでもしたよ。」

「ふ~ん・・・」

『人は誰でも生まれた時から“良心”“正義感”というチップが埋め込まれている。
だから困っている人がいたら助けてあげようと思う。』

これは箱セミナーで学ぶこと。

震災のような出来事があると、そのチップがウォンウォン音を立てて作動する。
人々が助け合い、心温まるエピソードに人はまた涙する。
素晴らしいことだ。

ただ、チップが作動してどう反応するか、何をするか、は
どうも人によって違うらしい。

その違いによって様々なことが起きているように思う。

ある人は
「自分の行動は正しい。みんなそうすべき。」
と思い、そうでない人にいつも以上にイライラする。(←私・・・)

ある人は
「あの人の行動は素晴らしい。私もそうすべきだ。でもできない・・・。」
と自己嫌悪に陥る。

どうやらクールな夫にもチップはあって
ちゃんと作動していたらしい・・・(^_^;)

『表面的な行動も大事。でもその奥深くにある心の持ち方はもっと大事』

これも箱セミナーで学ぶこと。

地震などの天災は人間の力ではどうすることもできない。

まず起こった事実を“受けとめる”ということが大事だと思う。

人も同じ。

相手を“受けとめる”とは、表面の行動だけでなく、
背景、考え、喜び、怒り、不安、恐れなど
その人のすべてを受けとめることだと改めて気付かされた。

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■ 編集後記
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先日、幼稚園の先生をしている方と
小さなお子さんがいらっしゃるお母さんと
お話する機会があった。

先生は子どもたちの不安を和らげてあげようと
一生懸命できることを探していらっしゃった。

お母さんはイライラして子どもに当たってしまうと
悩んでいらっしゃった。

いろいろお話を聞いて最後にお2人がおっしゃったのは

「ありがとうございます。頑張ります。」

私は

「それ以上頑張らなくていいんじゃないですか?
もう十分頑張っているじゃないですか。」

と声をかけた。

すると、お2人ともポロポロ涙をこぼされた。

「頑張ろう!」と力づけるのも大切。

でも人によっては「大丈夫」と心を癒してあげる
必要があるのではないかと思った。

皆さんの周りの方はいかがですか?