The Arbinger Institute

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□アービンジャー「箱」NEWS【Vol. 192】2012/12/28

みなさん、こんにちはアービンジャー・ジャパンの佐藤真一です。

早いもので2012年もあとわずか。

東京スカイツリー開業、金環日食、ロンドン五輪、東京駅の改修工事完成、
iPS細胞でノーベル賞、そして衆院選と話題に事欠かない“ワイルド”な1年でしたね。

一方、大震災の復旧・復興途上、また世界中で天候不順、自然災害、紛争、
さらにユーロ危機など暗く不安なニュースも飛びかいました。

あなたにとってはどんな1年だったでしょうか。

アービンジャー「箱」NEWSも今年最後の配信です。
今年もご愛読いただき、ありがとうございました。

さて今日は、「箱」の真ちゃんこと佐藤真一が担当します。

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■ 「箱」と幸せホルモン : 佐藤 真一
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先日、妻のお伴であるイベントに参加し、
医師で作家でもある鎌田實(かまたみのる)さんの講演を
聴かせていただいた時のことです。

その講演の中の一部にこんな内容がありました。
(同内容が新聞にありましたので転載させていただきます)

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「おい、夕日がきれいだぞ」

ぼくには3人の孫がいる。普段は離れて暮らしているが、
彼らが遊びに来た夕刻、ぼくはよく、こんな声をかけている。

まだ小さくてやんちゃ盛りだが、ほんの少しの時間、
動きを止めて、夕日を眺めてくれる。

一番大きな男の子は、今小学1年生。
彼が3年前、ぼくの使い古しのカメラに興味を持ったことがある。

「みーくん、きれいだよ。」

ぼくのところに駆け寄ってきて、カメラを見せてくれた。
モニターには夕焼けの空が写っていた。
いつの間にか、孫も夕日の美しさに感動するようになっていたんだなあ。

散歩しながら、野に咲く小さな花を見つけると、ぼくは

「頑張っているな。」

なんて、わざと言葉に出す。
孫たちも、小さな花に興味を持つようになった。

身の回りの自然に興味を持ち、感動することは大事だ。
感動すると、俗に

「幸せホルモン」

ともいわれるセロトニンが分泌される。
幸せな気持ちにしてくれるホルモンだ。

ぼくたちの社会はストレスが多い。
うつ病の人は100万人といわれている。

うつ病ほどではないが、気持ちがうつうつとしている人は
8人に1人というデータもある。

うつ病の治療に関しては、脳内のセロトニンの濃度を保つ薬がある。
病気とまでは言えない人は、普段から
セロトニンを分泌する習慣をつけるといい。

セロトニンの原料になるのは必須アミノ酸の一種、トリプトファン。
赤身の魚やチーズに含まれている。これらを少し意識して食べたい。

夕飯をみんなで食べる時、わが家では

「うまい!」

と声に出して言う習慣ができている。

「おいしい」と言って味わうと、セロトニンが分泌しやすくなる。
何より、食卓が楽しくなる。

こうした食事の工夫に加え、
毎日、ちょっとの時間でも感動することが、心の健康には大事なのだ。

幸せホルモンにはもう一つ、オキシトシンというホルモンがある。

赤ちゃんにおっぱいをあげている時に、
お母さんの脳内に分泌されることで知られるようになったが、

感染症を予防してくれたり、痛みを緩和してくれたり、
生きる力を与えてくれることもわかってきた。

子育ての終わった中年の女性や、男性には関係なさそうだけど、
ところがどっこい、オキシトシンは

「相手の身になって人の役に立とうとしている時」

にも分泌されることがわかってきたのだ。

セロトニンが「自分を幸せにする」ホルモンなら、オキシトシンは

「ほかの誰かを幸せにする」

ホルモンだ。

「何で、あんなに元気なのか」と不思議に思えるくらい、
人のために忙しく走り回っている人がいるが、
たぶん、オキシトシンがその人を元気にしているのではないかと思う。

毎日新聞 2012年09月08日 東京朝刊
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私はこの話を聴いて

「そういうことだったのか!」

と思ったのです。

そう、私たちは本来、

誰か困っている人がいたら助けてあげたい、
周りにいる人たちのお役に立ちたい、
社会のためになにか貢献をしたい、

そう自然に思えるのです。

「箱の外」にいるときには素直にそう思えるのです。

そしてなんの見返りも求めずに、
こうしたほうがいいと感じたり、思ったことをするのです。

そういう人としての良心、正義感を持っているんですね。

でも一旦「箱」を刺激されるとそうはいきません。

そうしたほうがいいとわかっているのに、素直にその通りに出来ない。

焦りや怒り、嫉妬、落胆、虚勢…さまざまな感情に揺さぶられ、
自分に素直になれない…。

そんな時は決まって…幸福感を感じられないのです。

そう、「箱」から出たときの清々しさ、そして心のあたたかさは
まさにこの「幸せホルモン」が分泌されているからなのではないかと。

「箱」から出て、自らの良心や正義感に従うことで、
自分も周りにいる人たちも幸せになれる。

来年はこの「セロトニン」と「オキシトシン」を
堂々と、そしてたくさん感じてみようではありませんか。
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■ 編集後記
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今年は著名人の訃報が続きましたね。

あらためて誰に対しても時間は有限なんだということを思い知らされます。

そしていつその時が訪れるかわからない。

だから一日一日を懸命に生きる。

そう頭では分かっていてもついつい先延ばしにしたり、妥協してしまったり、
中途半端なふるまいをしてしまう…。

またそれも人間ですね。

かくいう私も、百八どころか数えきれないほど煩悩を抱えていそうです。(笑)

いやいや、そんな未熟な人間だから…おもしろい!

あっ、また自己正当化のクセが…。(汗)

読者のみなさま、寒さ厳しい折、くれぐれもお身体ご自愛のほど、
素敵な年末年始をお過ごしくださいますよう。

来年もチーム・アービンジャーをよろしくお願いいたします。