The Arbinger Institute

We Change Mindset

□アービンジャー「箱」NEWS【Vol.189】2012/12/07

みなさん、こんにちは!
アービンジャー・ジャパンの田染です。
ウキウキする12月、いかがお過ごしでしょうか?!

もう1年終わってしまいますねぇ。
今年こそは嫁に行ける!と思ってましたが、
また幻となりました・・・。
「箱から出続けること」と合わせて、永遠の課題ですねぇ。

そんな私がお送りする、今年最後の記事です!

━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
■   「私、悪くありません。」    :  田染美穂子
─────────────────────────────────
「うぇ~、安っすぅーこの仕事。」と感じながらも、
請けたweb制作の仕事がある。
内容はトップページのデザイン。

送付されたデータを確認し、ラフデザインを納品した。
いくつかの修正箇所はあったが、「OK」を頂いた。
制作しながら、
「単価安いし、もらったロゴのデザインもイマイチだから、
こんなもんかなぁ。」と、思いながら作り込みをして再度納品。

翌日、間に入ってディレクションをされている業者の方から、
申し訳なさそうに連絡が入る。
クライアント様から送られたメールを、
転送頂いて読んでみると‘ダメ出し’の嵐。
カトリーナ来た?ってくらい。

凹みますよ。だいぶ落ち込みますよ。
箱じゃなくて、穴に落ちましたよ。
「ラフデザイン、OKって言ったじゃん!このメールの内容だと、
デザイン総変えの指示じゃん!!」って腹立ってきた。

どうする?
怒る?
箱入る?
辞める?
話違うじゃん、って言う?

いやいや、まてまて。
安くても何でも受けたのは私だ。
ディレクターにお詫びをして、再び制作開始。
結局、トップイメージを3パターン、
ナビゲーションのデザインを2パターン、
バナーのデザインサンプルを4パターン納品となった。

これじゃあ、トップページ3枚作ったのと一緒じゃないか・・。と、
不満はあったが、もう二度と仕事は請けないつもりで辛抱辛抱。

と・こ・ろ・が、

これで終わらなかったのですねぇ。
ホラー映画の最後の方に、
死んだよね?
さっき死んだよね??
刺されたよね?心臓のとこ!って思ったヤツが、
「うへへへへ~」ってまた出てくるみたいに。

今度は出張中にディレクターから連絡があり、
「トップページの写真を、3パターンとも差し替えて欲しい。」とのこと。
実はこの依頼は3日前にクライアント様から届いていたらしいのですが、
何やら事情があって私に伝えるのが今日になり、
「明日中に納品しなければ間に合わない。
もし間に合わなかったら先方に請求できないので、
田染さんにもお支払できないかもしれない。」っと言われた。

ちょっと待てー
何やそれは?!
おかしいやろ?
対応できなければ支払いしません?
駆け引きか?
誰が3日も指示止めとったんや?!
私、ここは箱入るべきやろ!
責めて当然の場面やろ!!!

ミーティング中だったので、夕方再度連絡する旨お伝えして電話を切る。

さて、どうしたことか。
上の空でミーティングに参加しながら、考える考える、考える。

私の落ち度なんて1つも見当たらない。
納期は全て守ってきた。
割に合わない仕事だったけど、ちゃんと対応した。
どうして私がディレクターさんと同じレベルで、
責任を負う必要があるのか?

納得いかない。
あまりに横暴なやり方だ。

私が出した結論は、‘やめる’。
こんな強引で一方的で思いやりのない人とのお付き合いは、
これ以上続ける価値がない。
作業に要した時間はもったいなかったけど、
理不尽だと言い寄ることもできるだろうケド、
高い授業料だと思って諦めよう。
潔くお金は要らないから仕事もしません。 って、言おうと決めた。

しかし、

何故か、

スッキリしない。

もう一度考える。

しばらく考えて、私は自分の出した結論に‘偽善’を見つけた。

それは、私が業者のディレクターさんと交渉する力と勇気がないことを、
相手が常識外れで倫理観に欠ける人だからと非難し、
自分には全く落ち度はなく、なのに潔く物分りのいい人を装い正当化している、
というものだった。

これは今までの人生で、私が選択してきた方法だ。
この選択は間違っている。
ちゃぶ台をひっくり返しただけだ。

私が望んでいることは何か?
本来しなければならないことは何か?
箱の外なら何を相手に伝えるのか?

私は、駆け引きされるのは嫌いだ。
そんなことしなくても、仕事は責任を持ってやりたいと思っている。
途中で投げ出したりせず、一生懸命取り組みたい。
仕事を頼む側と請ける側の力関係のようなもので、
無理を強いられるのではなく、協力関係を築きたい。
もちろんお金ももらいたい。

これらのことは譲れないことだと思った。
これに合意できなければ、やはり仕事はできないと思う。

なので、そうお話してみた。

ディレクターさんは、静かに真摯に受け止めてくれた。
お話してみると、
私には知りえない事情をたくさん抱えてありました。

結局、納期はクライアント様に交渉していただき、
支払い額も増やして下さいました。

私は、とても嬉しいのです。
支払い額が増えたことじゃないですよ、それもあるけど・・。
自分の偽善に気付けて、チャレンジできたこと。
人との関係性ってこうやって続けていくことができるんだ、と知れたこと。
自分の意志で今までの関係作りより、もっと先に進めたこと。

もちろん、そのディレクターさんとは、
今も別のお仕事で関わらせていただいています。

改めて箱ってスゴイ。
この理屈を知らなかったら、こんな思考と行動には至らなかった。
こんな問題に直面したら、「仕方がない。」と諦めていただろう。
悶々としながら、心にシコリを残して被害者を装っていたに違いない。

自分が間違っているとは到底思えない時、
それは箱が引き起こす最大の「罠」。
そう思っている限り、直面している問題を解決することはできない。

箱の存在に気付いてチャレンジすればするほど、
今までに実感したことのない幸福感を手に入れることができる、
そんなことが実感できた出来事でした。

━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
■ 編集後記
─────────────────────────────────────
みなさん、今年はどんな一年でしたか?
私は、これまでで一番ハッピーな年でした。
こんなに穏やかに過ごせたことはなかったなぁと。
たくさんの出会いと学びと、本当に実り多き一年でした。

来年は更に笑顔のたえない一年にしまーす。