Arbinger Blog

2016/01/01

陶山浩徳

陶山浩徳
(すやまひろのり) Hironori Suyama

アービンジャー・インスティチュート・ジャパン株式会社
代表取締役

〒259-1216 福岡市博多区那珂1-38-14
TEL:092-473-9007

私と‘箱’との出会い

人の心は難しい!?

私は、過去にある乳業メーカーの仕事をやっておりました。
肉体労働系の仕事ですから、元気のいい、体力には自信のある人が多かったです。精力の強い人が影響力を持っていました。
簡単に言えば、喧嘩に自信のある人ほど強かったという訳です。文句も言えば、遅刻もする。もちろん欠勤も。失敗の反省すら、翌日はもう忘れている。
そんな彼らを「どうまとめていくか」、「どう言い聞かすか」いつも考えていました。人の心は難しいと、心からそう思っていました。
もちろん、自分のことさえ解っていませんでしたから。社長からは怒鳴られる。スタッフ同士でもめる。出入りの、運送会社ともめる。時々ですが、お得意先からもクレームがありました。
いや、よくありました。正直にいうと、いつものことでした。

思い通りにならないスタッフ、私の胃には穴が開く

こんな中、ある時は怒鳴り、机を蹴飛ばし。ある時は、しんみりと話し。ある時は、お酒を飲みながら話す。あの手この手で、彼らと戦っていました。
しかし、結果は思うように行っていませんでした。何故こう、みんなは物分かりが悪いのか?どうして、こう言うことを守らないのか?イライラ、イライラしていました。胃潰瘍は、2度経験しました。 時は流れ、そして、会社はリストラ。スタッフを解雇することになり、お金もない。スタッフもいない。そんな中、人材派遣会社が始まって行くのです。

そこでさらに、人の教育の難しさを思い知らされました。遅刻、欠勤はごく普通。さらに、無断がついて無断欠勤、無断遅刻…。もう派遣会社にとって最悪です。この状態のまま、仕事を続けていくことに不安がいっぱいでした。
どうやって、スタッフを教育すればいいのか?どうしたら、分かってくれるのか?私にとって、大問題でした。 いくら本を読んでも解決策は見当たらず、努力や根性は、もう限界でした。そして私も例にもれず、自暴自棄に落ちて行きました。もう何もかもがイヤでした。

「箱」の本との出会い、そして渡米。私の人生を大きく変えたもの。

そんな中・・・、一冊の本と出会うのです。
あれだけ難しいと思っていた人の心の動きを、いとも簡単に解明してあることに感動し感激しました。そして安心感に包まれたのです。
是非著者に会って話がしたいと思い、アメリカへ・・・。そして、いくつかの試練を経験しアービンジャー・インスティチュートのファシリテーターとして、「日本を箱のない国へ、自分らしく楽に生きる人を増やすため」に活動を始めました。