Arbinger Blog

2014/09/19

□アービンジャー「箱」NEWS【Vol. 275 】 2014/9/19

みなさん、こんにちは!
アービンジャー・ジャパンの伊藤です。

先日採用した社員が、偶然にも、私の小学校からの親友の
弟の娘の彼氏(わかりますか?)であることが判明。

それを聞いてビックリ。

なんという世間の狭さ。

そんなきっかけで、久々にその親友の弟と食事しました。

ガキの頃からの知り合いは、損得勘定がありませんので、
お互いに相手を人として見て、箱の外の時間を共有する
ことができますね。

楽しい時間をありがとう。

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■ ツルになる  :  伊藤 彰記
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私はツルにはなりたくない。

ツルツルではない。

養毛剤ふって努力しているとかそういうことじゃない
からね。

「鶴」ね。

鳥さんのことです。

組織を一瞬で台無しにしてしまう声がある。

それが、鶴の一声。

天の声とも言う。

社長は、知らぬ間に鶴になってしまうことが多い。

社長は、いつの間にか天上の人にもなってしまう。

組織内で影響力のある人の言動は、気をつけないと
チームメンバーの意思や意見を一方的に押さえつけて
しまうことになりかねない。

だから、影響力を与える立場にある人は、余程気を
付けなくてはならない。

私も鶴にならないように気をつけてはいるつもりなん
だけど、どうやらやっぱり気が付くと鶴になっている。

気が付くとっていうか、気が付かないから困っちゃう。

先日、中途採用でわが社に新しく仲間が増えた。

実は、今回の採用で、私はその社員の面接をしていない。

こんなことは初めてだ。

役員面接もなく、入社するまで一度も顔を合わせること
もなかった。

以前、尊敬する(株)ココシスの岡部会長と話をしていた
ときにこんなことを言っていた。

「自分には人事権がない」

と。

彼は、採用時に自分が面接をすることはないと言った。

そのとき、それを聞いてちょっと衝撃だった。

つまり、現場で一緒に働く仲間を選ぶのは、社員たち
自身であるということだ。

で、そんな話から、わが社の採用担当の社員に、

「社長も役員面接やめてみますか」

と言われて、試しにそうしてみたんだけど、やっぱり
かなりの違和感と不安が残った。

大丈夫かな ・・・

今までと違ったことをすることって怖い。

不安や恐怖感から行動できないことは多い。

だから結果が変わらない。

組織に変化を起こせない理由はわかっちゃいるものの、
今回、自分自身がしっかりと体験させてもらうことに
なった。

恐怖体験(笑)。

何事も挑戦だ。

失敗を恐れず大胆に。

実験実験。

近くで働く仲間としてみんなが認めるならばそれで
いいかと割り切った。

みんなが決めてくれたらそれでいい。

社長が鶴になると上意下達(じょういかたつ)でトップ
ダウン型の組織になる。

したがって下意上達ではなくなるために、一人ひとりの
意見が吸い上げられることはなくなる。

結果として成長や自立する機会を失い、チームメンバー
がお互いに議論して何かを行動することもなくなる。

雀の千声鶴の一声。

つまらない者があれこれ言うより、優れた人の一言が
勝っていることのたとえ。

どうやら、自分は優れた鶴さんなのだと思っている社長
が多いんじゃないだろうか。

良かれと思い、お互いに議論を進め、そしていざ実行と
いう段階になって、

「それはイマイチだな」

と鶴の一声によって台無しにされることをあなたは経験
したことはないだろうか。

一声発する方は、感覚的に何となくなのかもしれないが、
言われた方はたまったもんじゃない。

上下一心(しょうかいっしん)。

身分が上の者も下の者も心を一つにすること。

立場や役割の違う人たちが同じ志の元に力を合わせる
こと。

理想だよね。

ほんとは、上も下もなくフラットな組織が好ましいと
思うけど。

社長が箱に入れば、自分が鶴さんになっていることに
気が付くことはないだろう。

いや、むしろ鶴さんに憧れている人もいるぐらいだ。

私はツルさんにはなりたくない。

ツルツルにもなりたくない。

ん~、でもお肌はツルツルスベスベの方がいいな。

そう思わん?

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■ 編集後記
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社員のみんなに採用を完全に任せ切るためにも、お互いの
価値観を摺合せておく必要がありますよね。

私たちはどんな人と共に働きたいのか。

「何をするか」は大事だけど、「誰とするか」はもっと大事なこと
だと思います。

ではまた来週!