□アービンジャー「箱」NEWS【Vol. 177 】2012/09/14
みなさん、こんにちはアービンジャー・ジャパンの佐藤真一です。
9月も中旬となりましたが、まだまだ暑い日が続きますね。
夏の疲れなどが出ていないでしょうか。
先日、群馬県へ出張したのですが、なんと群馬は東京よりも暑いのです。
なんでも都内であたためられた空気が、
東京湾の風に流されて関東平野を北上し、
山々に囲まれた群馬県でどん詰まるという説もあります。
そして上州名物と言えばカミナリ。
見事に出張の時に遭遇してしまいました。
地形からも雷雲が発生しやすいんでしょうね。
まぁ、天候ばっかりは自由になりませんからね。
さて今日は、「箱」の真ちゃんこと佐藤真一が担当します。
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■ ライブ会場でも…「箱」 : 佐藤 真一
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先日、友人に誘われて
AKIRAさん
http://www.akiramania.com/
という人のライブに行った時のことです。
私と妻、それにもうすぐ2歳という娘を連れた従妹の3人といいますか、
3+1人とでもいいますか、そのメンバーで行ったのです。
なんと会場は居酒屋を貸切にして、テーブルをどかして、
イスを並べたとてもアットホームなものでした。
着いたのは開演間近でしたし、子連れであるので
一番後ろにイスを追加してもらって
イス3脚+ベビーカーの並びです。
それにも快く対応してくれたスタッフには感謝、感謝でした。
ほどなくライブがスタートしました。
まったく知らないアーティストだったのですが、
1曲目から心にしみわたります。
「おぉ、来てよかった…。」
心からそう思ったとき、何やら私の並びのベビーカーから異音が…。
そう、まだ小さい従妹の娘がベビーカーの手すりを叩きはじめました。
「おっ、コイツもわかるのか!」
ちょっとうれしくなりました。
と、曲が進むうちにだんだん飽きてきたのか、
子ども特有の声を出すようになったのです。
「キャーッ、アーイ!」
などと意味不明の奇声を。
私はその騒音が徐々に気になりだし、
「やっぱり迷惑だったかなぁ…。」
と周りの人たちを気にし始めました。
相変わらずその子はお構いなしに声を上げています。
その時、特設ステージ上のAKIRAさんから、
「おっ、元気いいねぇ!
あっ、おかあさん、会場から出ていかなくていいですからね、
それも立派なBGMだからね!」
とあたたかい言葉が掛けられて、ホッとしたのですが、
それでも相変わらずに時々奇声を発する子ども、
やはり周囲への迷惑が気になる私…。
「あのように言ってくれたけど、やっぱり迷惑だよなぁ…。」
とだんだんストレスをつのらせる私。
ここでふと思ったのです。
主役が構わないと言ってくれている、
でも私はやっぱりまずいのじゃないかと思う。
私がはっきり把握しているのは、
ここにいる70人の中のたった二人の意見だけ。
あとの68人の意見を把握していない…。
迷惑をかけているかもしれない…。
きっと迷惑だと思っているだろう…。
いや、そうに違いない…。
私の心の中で勝手にその感情が増幅していく…。
この時、私はあることに気がついたのです。
はたして私は本当に迷惑をかけていることに気を配っているのか、
それとも迷惑をかけるような小さな子連れで来てしまった自分が
周囲からどう見られているのか、そのことを気にしているのか。
実は後者でした。
なぜなら、私とAKIRAさん以外の68人の意見を
私は確認していないのですから。
私が勝手におそらく迷惑なのだろう、
嫌がられているかもしれない…と妄想しているのです。
そして「自分がどう見られているのか」をしきりに気にしているのです。
なんの根拠もなしに。
もちろんこのような公共の場、状況であれば、
常識的な判断をし、然るべき行動を取るということが
当たり前のように求められるのかもしれません。
ただ、もしかしたらいたるところで、
似たようなことが起こっているかもしれないと思ったのです。
自分の中の基準だけを拠り所にし、周囲の意見も確認せず、
とりわけ自分がどう見られているかだけに終始してしまい、
もしかしたら間違った行動をしてしまっているのではないか…と。
職場でも、家庭でも勝手に思い込んで、勝手に気を揉んで、
もしかしたら周囲を傷つけて…。
これも私が持ち歩いている「箱」だったのかもしれません。
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■ 編集後記
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昨晩、福島・南相馬市の方々とお会いし、お話しする機会がありました。
相馬といえば野馬追(のまおい)祭り。
でも最近は福島原発から近く被害を受けているということで
名前が売れてしまったと。
いろいろとお話を聴く中で、
「今、現地で何が起きているのか。
まだまだ知らなかったことが多いなぁ…。」
そう感じました。
新聞やテレビから流れてくる情報だけでなく、
興味関心を持ち、まずは知ろうとすること、
これが大事なのだなぁ…と痛感しました。
私もまだ一度しか南相馬を訪れたことがありませんが、
昨日お会いした方々と今後もつながり、もっともっと知っていこうと思います。