□アービンジャー「箱」NEWS【Vol. 205】2013/3/29
みなさん。こんにちは
アービンジャー・ジャパンの橋口遼(はしぐちりょう)です。
3月は春。春といえばさくらの季節です。
福岡は開花宣言を3月頭早々に発表して以来、
いたるところで開花し始めました。
今週の土曜日は花見の予定ですが、一足先に咲いたぶん、
すでに散り始めているので、少し心配です。
けど、それでもやっぱり桜はいいですね。
それでは、今週も参りましょう。
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■ 「 良心の呵責 」 : 橋口 遼
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先日、二年程まえに箱セミナーを受けられた方と食事をする機会がありました。
彼女はその時、その会社の人事部長。
当時、その会社はメインの事業とは別に数種類の新事業を展開していて、
ちょうどその時集まったメンバーはその事業部長さんやエリアマネージャーさん。
その人たちの中で、セミナーをきっかけにとても変わった人がいた。
という話をされました。
詳しく聞くと、そのセミナー後のある日の会議で、
その人がぼそっと告白したそうです。
「実は、自分会社のお金を横領してます・・・」と。
「・・・?!」
僕は驚き、すかさず聞き返しました。
「横領してるって告白したんですか?」
「そうです。横領です。」
「それは、ビックリ告白ですね。ちなみにおいくらぐらいだったんですか?」
「それがですね~。遡って調べがついたのだけで、1200万円くらいです。
たぶん、もっとあると思うんですけど」
「・・・へ、へぇー。」
「すごいですよね。ほんとにその人そのセミナー以来変わったんですよ。」
「いやいや、変わったってだって・・・」
「すごいですよね。その人良心の呵責に耐えれなくて、告白したんですよ。」
「で、結局どういう結末になったんですか?」
「そうそう。それがですね。その後がすごかったんです。」
実はその会社、似たような事件が過去もあったとのこと。
しかし、従来であれば、判明した時点で刑事事件として取り扱い、退職させていたものを
彼の告白をきっかけに、会社として箱の外で対応できたそうです。
なので、刑事事件としては扱わずに、その人は今も会社にお金を返済しているとか。
この話、もちろんセミナーの体験談の中ではインパクトの強いお話だったんですが、
よくよく話を聞いてみると、人によっては必要ない。と判断しそうなんです。
というのも、その会社。
その当時新事業の立ち上げで銀行から多額の借入をしていました。
そして、仕入れ商品などの支払いは後払いにしているが、現金商売なので、
毎日現金が入ってくる。つまり、
キャッシュフローが潤沢の状態だった。
それに加え、経理体制はずさんそのもの。
更に、急な人事異動や激しい離職、採用で、とても管理できているという状態ではなかったんです。
だから、管理できていないから、もちろん帳簿上の数字が合うわけもなく・・・、
毎年、使途不明金として会計処理していたのだそうです。
ということは、その告白した彼は、告白していなければ誰も事実はわからなかったんです。
そうなんです。彼はバレてなかったんです。横領の事実が。
必要なかったんです。自分から告白することは。
彼には何の得にもなりません。
ただ、黙っている自分を許せなかったんです。
良心の呵責に耐え切れずに自分から告白したんです。
もちろん、いずれは発覚していたかもしれませんが、その時は誰も知らなかったし、
疑っていなかった。ただ一人だけ知っていたんです。自分だけが。
すごいですよね。良心って。
いつ、いかなる時も必ずはたらく大原則。
背き続けると、心が苦しい日々。
きちんと向き合うと心が清々しい日々。
やっぱり後者を過ごしたいですね。
そう思わせてもらったセミナー体験者のお話でした。
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■ 編集後記
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その告白した彼。
もちろん退社はしています。
しかし、温和に話し合いで解決できたのも、彼がとてもすがすがしい笑顔を
していたのが、とても大きい要因だったそうです。