□アービンジャー「箱」NEWS【Vol. 249 】2014/2/21
こんにちは。
橋口です。まさかの二週連続ですが、よろしくお願いします。
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■ 世襲と二代目 : 橋口 遼(はしぐちりょう)
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子供の頃から、金持ちの友達が嫌いだった。
もとい、金持ちの家に生まれてきた友達だ。
なぜなら、うらやましかったからだ。単純に。
「どうしてこんなにも違う環境なんだ?」
と、いつもイライラしていた。
うちは貧乏だったからだ。ささいなことでイライラしていた。
その影響のせいか、世襲や二代目といった社長さんたちに対して
箱に入るようになった。
箱に入ると自分を正当化して、相手の悪いところにしか目がいかなくなる。
箱の影響でその人の人格が悪いものだとレッテルを貼るようになる。
そのようになると、二代目と聞いただけでその人のことが嫌いになる。
話が聞けない。
その人に関する言動、行動すべてが気に食わない。
それはあなたが世襲だからだ。と、思うようになった。
なんの引き寄せかわからないが、仕事柄多くの二代目、世襲社長と知り合う機会が増えてきた。
そのたびにその人たちのことが嫌いになった。
本当は個人個人違うはずなのに、同じような人のくくりになり、
同じような人格破綻者とみなし始め、
相手を悪者にするようになった。
もちろん、これは僕がしていること。
先日、こんなことがあった。
「じつは僕、代を継ぐことにしました」
その人は二代目である父親のことが嫌いで、
事業を継がずに自分でなにかをやると言っていたのだが、
決断したそうだ。
「なんでそう思ったの?」
「いや、ぶっちゃけ自分の運命から逃げてただけだったんですよね。
父親に対するプレッシャーもあったし、単純に自分のやりたいこともあったし。
けど、ただ逃げてただけでしたね。いろんなことから」
「逃げてたの?」
「そうです。逃げてました」
僕にはわからない話だった。
けれど、感じることができた話だった。
なにも見えていない、相手のことを何も考えていない、いい証明になった。
僕が箱から出してもらうのに充分な言葉だった。
僕が間違っていた。
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■ 編集後記
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箱に出会えて、よかったとしみじみ思う最近です。
出会ってなかったら・・・と思うと心底怖くなります。