□アービンジャー「箱」NEWS【Vol. 318 】2015/07/10
みなさん、こんにちは。
アービンジャー、見習いファシリテーターの石橋です。
今回のメルマガ当番の〆切日は、7月11日でした。
実はこれを書いているのは6月19日!なんと1カ月近く早い!
いつもはギリギリになって重い腰を上げて、
ヒーヒー言いながら書いているのに。。。
昨日の朝、ちょっとした出来事があって、
ずっと心の中に溜まっているものを吐き出したくてこれを書いています。
どうぞお付き合いください。
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■ 自分が悪い : 石橋 晃
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ウチには、中3と小6の息子がいます。
たいてい、朝はどこの家庭も同じようなものかもしれませんが、
起きなさい!
早く食べなさい!
早く着替えなさい!
なんで昨日のうちに用意しておかないの!
早く行かないと遅れるでしょ!
なぜ、本当に毎日飽きもせず同じテンプレートのやり取りをしているのかさっぱりわかりませんが、
こんな調子の素敵な目覚ましで、毎朝起こされます。
布団の中で「あともうちょっと・・・」の至福の時を過ごしている僕の穏やかな心の箱を、
彼らは無慈悲に攻撃してきます。
2階で寝ていても全ての会話が鮮明に聞こえてきます。
ということは、ご近所様にも、
そのやり取りはかなりクリアな音質で届けられているはずです。
最近は、小6の次男も反抗期なのか、元々の性格なのか、
母親の言うことも聞かず朝から叫び、長男とも罵り合い、
本当に毎日同じような不毛なやり取りを続けています。
昨日はあんな風になってしまったから、今日は気をつけようって誰も思わないのか、
もしくは、そもそもこの状態を母親も含めた3人で望んでいるのか、
とにかく、毎日、毎日、朝から僕の箱を刺激してきます。
普段は、彼らが学校へ行くまでなんとかやり過ごすのですが、
昨日はもう我慢に耐えかねて、
暖かな布団の世界から飛び出し、箱という鎧を身にまとい、階段を降りて、
とりあえず目の前にいた長男に「いったい、なんなんだ!?」と怒鳴り散らしてみました。
次男の方は先に学校に行かないといけなかったので、
本能的に危険を感じ取った彼はそそくさとランドセルを背負って玄関へ。
残された長男が、布団の世界からやってきた地獄の使者からの攻撃を、
たった一人で受け止めることになりました。
「リュウ(弟)がipadをトイレに持っていったんだ!」
「こっちは、リコーダーのテストのためにipadを使いたかったから取り上げた」
「だって、あっちはトイレで仮面ライダー見てたんだから、こっちは悪くない!」
つまり、お兄ちゃんが、弟が使ってたipadを取り上げて朝からケンカしてる・・・
こうして字に起こすと、果てしなくくだらない内容に見えますが、
そんな感じです。
そんなくだらない兄弟喧嘩なんか放っておけばいいのですが、
怒りの箱をまとったデビルファーザーは、
ここには書けないほどの攻撃を長男にあびせかけ続けました。
「お前が自分が正しいって自己正当化し続ける限りは、俺は絶対に許さん!学校も行かなくていい!」
「お前は正しくない!弟も正しくない!両方とも悪いんだ!それを認めろ!」
と言いつつ、次第に、
箱の大魔人は、
「長男が悪い!弟も悪い!でも、俺は悪くない!」
と思っている自分自身に気付き始めるのでした。
思いっきり箱の中から、自己正当化しながら長男を叱りつける父親。
目の前には、朝から怒鳴られまくって憔悴しきった可哀想な長男の姿。(遅刻も決定)
人は、悔い改めないと箱から出られないのか・・・。
気づいた時には、懺悔の気持ちでいっぱいでした。
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■ 編集後記
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ドロシー・ロー・ノルトの「子は親の鏡」の中に、
叱りつけてばかりいると、子どもは「自分は悪い子なんだ」と思ってしまう
広い心で接すれば、キレる子にはならない
分かち合うことを教えれば、子どもは、思いやりを学ぶ
親が正直であれば、子どもは、正直であることの大切さを知る
やさしく、思いやりを持って育てれば、子どもは、やさしい子に育つ
和気あいあいとした家庭で育てば、
子どもは、この世はいいところだと思えるようになる
とあります。
親として未熟な自分を恥じた1日でした。