□アービンジャー「箱」NEWS【Vol. 321 】2015/07/31
こんにちは
夏、本番のこのごろ
みなさん、いかがお過ごしでしょうか?
今週は、ファシリテーター見習い中の辻良太郎がお送り致します。
どうぞ、よろしくお願い致します。
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■ イライラが収まらない : 辻 良太郎
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私の本業は美容室のコンサルタント。
時々、知り合いの美容室を紹介して欲しいと
美容商材を扱っているメーカーやディラーから依頼が来る。
先日もある美容メーカーさんから
私のクライアントの美容室を紹介して欲しいとの電話が。
「今度、新商品が出たので辻さんの美容室のクライアントに
お電話してプレゼンのアポとってもいいですか?」と。
そのメーカーさんとは、もう10年くらいの付き合いだ。
人柄もわかっているし、商材自体も良い物だった。
メーカーさんからの電話を切った後、
私はすぐにクライアントの社長に電話をし
ことの次第を伝えると社長も快く承諾してくれた。
メーカーさんも、とても喜んでくれた。
私もなんだか嬉しかった。
それから数日後・・・
先の美容室オーナーに会った日のこと
「そういえば、この前辻くんが紹介してくれた
メーカーさんうちのお店に来てくれたよ。
商品に関して色々と話聞かせてもらったよ」
「え!?そうなんですか!!?」
どうやら、商談自体は良い方に纏まったようだった。
社長はとても喜んでくれていた。
社長からの報告を聞いた瞬間、僕はメーカーさんに対して
段々とムカついてきた。
「あのメーカーさん、人がせっかく紹介してやったのに
その報告もしないなんて、なんて人だ!
だいたい紹介してもらったら、その後、お礼がてら報告してくるのが常識だろう!
人としての礼儀もなってないんだ!本当にムカつくな!!」
それから2,3日、私のイライラは収まらなかった。
フェイスブックで、そのメーカーさんが楽しそうな投稿をしているのを
見ては、さらにそのイライラは増すばかりだった。
「俺はこんなにムカついているのに、
なぜこの人はこんなにヘラヘラしてられるんだ!?」
これはまずい!
完全に箱に入ったことに気がついた私は
M君に電話をすることにした。
M君は私と一緒に何度も箱セミナーを受講している。
私はM君に対しては、ほとんど箱に入らない。
何でも言い合える関係だ。
M君に電話をかけ、ことの成り行きを伝えるとMは
「お前は本当に器が小さいな!
お前が社長さんとメーカーさんをつなげることで、
二人共喜んでくれたんなら
それで良いじゃないか!」
「だいたいお前は、そもそも何で紹介したんだよ?
紹介することでメーカーさんに恩を売って、
優越感を感じて自分が良い気分に浸りたかったのかよ?」
私ははハッとした!
私はそもそもなぜ紹介しようと思ったのだろう・・・?
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■ 編集後記
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紹介しようと感じた時の「そもそも」をもう一度考えてみた。
今回の美容メーカーさん
今まで色々とお世話になってきた。
クライアントの社長を紹介してくれと頼まれたとき
日頃からお世話になっているメーカーさんに
何かしらお役に立てたら嬉しいと感じた。
そして、紹介先の社長にも喜んで欲しいと思った。
だから、私は紹介したんだ。
「そもそも」の私の目的は達成された。
M君との会話で段々と私の心が穏やかになっていくのを感じた。
おかげで私は「箱」から出ることから出来た。