Arbinger Blog

2017/03/17

□アービンジャー「箱」NEWS【Vol. 401 】 2017/3/17

近頃は、あたたかな太陽の陽に照らされて雪解けが進み、北海道にもようやく春の気配がやってきました。
少しずつ日が長くなり、寒い冬から解放されてあたたかな季節へ向かう3月は、1年の中で最もワクワクします。
みなさんは、どんな3月をお過ごしですか?
今週は、春が待ち遠しい北海道から野中雪江がお送りします。

野中雪江の詳しいプロフィールはコチラ↓↓↓

野中雪江


━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
■ランチタイムに待ち合わせ : 野中 雪江
─────────────────────────────────
友人との待ち合わせでとある駅へ。

待ち合わせ時刻は13時。
遅めのお昼を取りながら、おしゃべりしようと、お昼を取らずに待ち合わせ場所へ向かう。

友人は、昼食を済ませてきたとのことで、ランチとお茶とゆっくりおしゃべりが出来るお店を駅ナカで探す。

パスタランチセットがある雰囲気の良いお店を見つけた。
入口で「ランチタイムですがよろしいですか?」と聞かれたので「ハイ」と答え中へ。

席に着いて早速メニューを開く。
パスタセットにしようと決めて、友人を見ると不思議な顔をしている。

「どうしたの?」と聞くと、
「ドリンクだけっていうメニューが見当たらないんだよね。無いのかな?」と…。

とりあえず、聞いてみようということになり、スタッフに声を掛ける。

笑顔で感じの良いアルバイトらしきお兄さんに「ドリンクのメニューは無いんですか?」と聞くと、
「14時までは、ランチタイムでランチをご注文のお客様のみのご利用とさせて頂いております。」との答え。

私たちは2人で「1人はランチで、1人はドリンクだけで良いんですけれど」と伝えると、
少し困った様子で「14時までは、ランチしか受け付けていないので…」と言う。

「それでは、14時までランチを一つ頼んで、14時からドリンクを頼むということでも良いですか?」と聞くとそれはOKとのこと。

とりあえずランチをひとつ頼み、お店のシステムの分かり難さと、私だけオーダーしていることになんとなく気が惹けて、
そのことについて話していると、正社員らしきパリッとした男性スタッフがやってきて「何か、不都合でもありましたか?」と聞かれたので、
もしかしたら、融通が利いてドリンクだけでも頼めるかも!という期待を込めて、先ほどのやり取りを説明すると、

「申し訳ございません。ランチ以外のお客様のご利用はご遠慮頂いておりまして、2名様でしたら14時までは、
ランチを2人分頼んで頂くか、ランチタイム終了まで外でお待ち頂く形になりますが…」

と、予想もしなかった答えが返ってきた(驚)

「と、いうことは1つしか頼まないのであれば出た方が良いってことですか?」というと「ハイ」とはっきりとした返事。
さっき頼んだオーダーはキャンセルしてもらっても結構ですと、何だかこちらが悪い雰囲気になってきた。
“これは、お店のルールに素直に従おうとしない私たちが悪いのか?”

そこへ最初にオーダー受けてくれたアルバイトらしきお兄さんがやってきたので、さっきと話が違うけれど、本当に14時まで待つのもダメなのか?と再確認したところ「それは良いですよ」と答える。
そのやりとりを見ていた先輩女性スタッフがやってきて、
私たちには目もくれず、「人数分のランチじゃないとダメだから!」と、キツイ口調でお兄さんに伝えるとその場を離れて、パリッと正社員と私たちの席を見ながら何やら話をしている。

そうなると、もうこの店に居ても気分は悪くなるばかり。
荷物をまとめて席を立つと同時に、アルバイトくんが呼ばれて、上司と先輩に取り囲まれて怒られている。それでも、引かないアルバイトくん。

お店のルールを守りお客様に伝えることも正しい。
お客様のニーズに応えようと、出来る限り臨機応変に対応しようとすることも正しい。

でも、私の気分は最悪だった。

自分の正しさを握りしめて、それを守るために誰かを攻撃したり、傷つけたりしていることは無いだろうか?

モヤモヤとした気持ちのまま、自己正当化と言う言葉が頭の中を巡っていた。

━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
■ 編集後記
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
結局、誰が正しくて、誰が正しくなかったのかは分りませんが、あのお店の中では、アルバイト君が間違っていて、仕事のできない奴のような感じになっているようでした。
『箱』を知る前であれば、最初に説明が無いことや、融通が利かないことに対して“客としての立場”で私も私の正しさを主張していたと思います。

『箱』を知ることで、誰が正しいかということよりも、自分の気分が良くなることを冷静に選択できるようになったことを感じた出来事でした。