□アービンジャー「箱」NEWS【Vol.241】2013/12/20
こんにちは!
アービンジャーの西やん、こと西田敬一です。
「シンプルなメッセージは伝染する」
今日はこのテーマでお話をします。
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■ 「シンプルなメッセージは伝染する」 : 西田敬一
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先日、とある企業の社長面談(社長とスタッフとの面談)で
社長がこんな言葉を部下に言っていた。
「あのね、ほとんどの人が90%は上手くいってるのに、
上手くいってない残りの10%にフォーカスするんだよ」
その部下は、大変仕事ができる、企業にとっては生産性の高い人。
彼女は、最近、悩んでいた。
「あのー、いつも二つの自分がいるんです。」
「周りの人たちが信頼できないし、他の人がアホに思えてくる自分と、
一方で、そんな怠慢になっている自分を冷静に見つめてる自分なんです。」
その生産性の高い人とは、新卒で入社して3年目の女性社員。
私も、入社からずっと彼女を見続けていますが、吸収力の高さと
顧客に対する価値提供の高さは、すでに社内で1位、2位を争うほどの人物。
若干26歳にして、そんな心の葛藤を述べられる彼女は。
箱セミナーを2回も受けている。
彼女は、自分が「箱から出たり、入ったり」繰り返していることを
認識できている訳です。
「こんな自分で良いのでしょうか?」
心から社長に問いかけている彼女。
数十分ほど、彼女の話を黙って聴いてる社長。
彼女からのメッセージが、ひとしきり終わり、
しばらくの沈黙が流れた。
社長からの言葉は、
「君がうちの会社に最大限の貢献をしてくれている事は、
お客さんも、社員も、私も、皆良く理解してます。」
「たった数年間で、それだけのファンを創ってくれたことに
本当に感謝しています。」
社長が続ける。
「そして、君が今どんな状況に置かれているかも理解できる。」
「なぜなら、私も、日々、同じ様なことで悩んでいるからです。」
「いつも二人の自分がいることに悩まされる。」
「もっと、もっと、社員さん達のことを信じて、任せて
見守り続けるだけの存在になりたいという自分と、
一方で会社の売上も気になって、やはり自分が出て行かないと
と思う自分です。」
「私は、あなたの倍ほど生きているのに、未だに
そんな小さな悩みを抱えていることが恥ずかしいのです。」
箱から出た社長の言葉に、26歳の彼女は
良心を打たれたようだった。
「ですから、あなたの心のメッセージは、痛いほど
私には伝わってきます。」
彼女の頬に涙が流れた。
彼女が、何かを伝えようとするけれど、言葉にならない。
震える心がこちらにも、伝染してくる。
彼女の心が解放されてきた。
しばらくの沈黙。
社長が機を見て話をした。
「あのね、人間って、みんな同じだよ。」
「いくつになっても、変わらない。」
「90%は上手くいってるのに、残りの上手くいってない10%に焦点を
当ててしまう。」
その言葉、どこかで聞いたことがある。
「これは、西田さんから教わった言葉です。」
社長が彼女に伝えた。
思わず、私は言ってしまった。
「その言葉、アービンジャーのボス達から聞いた言葉です。。。」
無言の空気が流れた。
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■ 編集後記
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シンプルなメッセージは、本当に伝染していきますね。
あたかも、自分の言葉であるように伝えてしまう。
それを聞いた人も、あたかも自分の言葉のよう伝えてしまう。
シンプルなほど、伝染しやすいのですな。