□アービンジャー「箱」NEWS【Vol.32】2009/11/06
こんにちは!
アービンジャー・ジャーパンの田染です。
深まる秋の中、皆様いかがお過ごしですか?
最近セミナーで自分の体験談を話しながら、
思い出したことがあります。
隠しておいたわけでもなく、誤魔化していたわけでもなく、
ほんとに、話をしている最中に思い出しました。
それは忘れてしまいたいくらいの出来事で、
私と父との確執は、ここから始まったんだ!という、
29年前の出来事でした。
自己正当化を長年し続けると、
相手が酷い人だということだけが印象に残り、
自分が自己裏切りをしたことなんて、
すっかり忘れてしまうんですね。
なんとも衝撃的な出来事でした。
今日の担当は、佐藤真一さんです!
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■ 考えるのではなく、感じること : 佐藤 真一
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先日知り合いが主催するあるワークショップへ参加しました。
机の上だけではなく、少し身体を動かしながら取り組むワークでした。
今注目を浴びている脳科学を取り入れて、脳の統合や身体の統合を
促すものです。
ワークが進んでいき、トレーナーが
「ここまでで何か質問ありますか?」
私は手を上げて、
「さっきのこのワークはどういったロジックで効果が出るのでしょう?」
「はっきり断言はできませんが、○○でないかと言われてます。」
「そうなんですか…。」
私としては物足りませんでした。何か客観的なデーターとか理屈が
欲しかったんです。少し未消化な感じが残りました。
またワークが進み、再びトレーナーが、
「さぁ、今までやってみてどうでしたか?」
「何か少し変化は感じるんですけど…どういうことからなんでしょう?」
「○○な傾向はあるようです。」
「…。」
うーん、どうもスッキリしません。(^^;
いや、ワークをやるとスッキリはするんですが、その根拠や裏付けが
スッキリしないんです。
脳や身体のことはまだまだ学術的にもはっきり解明されてないことも
多く、情報も数年経つと陳腐化してしまったりひっくり返ったり
してしまうそうなんです。
ロジックはスッキリしないんだけど、確か身体の変化は感じています。
しばらくして、気がつきました。
もしかして、これも私の「箱」かも…と。
私はもともとエンジニア出身ということもあるのかもしれませんが、
物事を論理立てて考えるクセがついています。
そんなに優秀なエンジニアでもありませんでしたし、特にロジカルに
考えることがとりわけ得意なわけでもありません。
でも、確実にその習慣がしみついていました。
なんでも裏付けや根拠を求めてしまうんです。
それ自体はぜんぜん悪いことではないし、重要なことです。
ただ、そうでないといけないと思い込んだ瞬間に、確実に視野は狭くなり、
可能性と選択肢は狭まります。
知らず知らずのうちに「自分の判断基準に固執している自分」に
気がつきました。
そこに合致しないと受け入れずに排除しようとして、多面的に見ようと
しなくなります。
うわぁ、やっぱり確実に「箱」ですね。(^^;
そもそも人間はすべてのロジックが初めからわかっていて生存してきた
のではありませんね。いろいろな試行錯誤を繰り返し、それなりの
リスクを取り、挑戦を重ねてきたはずです。
論理的に解明されていないことを、経験的に蓄積して、長年かけて
知恵を築き上げてきたはずです。
知識を蓄えて可能性を拡げてきたと思っていたのが、実はその裏で
もしかしたらこれによって可能性を狭めてきたり、摘んできてしまった
かもしれないと気づいてしまったんです。
これは周囲の人たちとの関係においても影響を与えていそうです。
何が正しいか正しくないかという視点だけでなく、ただ目の前の存在を
受け入れてみる、その大切さをあらためて感じました。
私は考えすぎている時には、「箱」のワナに陥り、
否定的に考えていることが多いかもしれません。(^^;
これを機に自分のクセを再点検してみようと思います。
あなたが固執し過ぎている自分の基準にはどんなものがありますか?
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■ 編集後記
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昨日「ホースメン」を観ました。
皆さん、もうご覧になりましたか?
意外な展開ですよ。
犯人が誰かというより、そんな理由で殺人が起きていたのか?!
と、社会的なメッセージ性のある映画でした。
(アメリカ的ですが…)
デニス・クエイドも良い男でした。
編集後記で「映画の紹介をしよう!」と思ったのですが、
観てない人に先を話すもの気が引けるし、
書きづらいですねぇ。
でもこんな感じでしばらく続けまーす。
では、また来週!!