□アービンジャー「箱」NEWS【Vol.352】2016/3/17
■「君には問題がある」
こんにちは。今回は明日で35歳になる川原圭太が担当です。
先日のことでした。
とあるお取引先とアポイントを取り、
営業のお時間を頂く運びとなりました。
当日になり、担当の上長は忙しくて
出席ができないとのこと。
代わりに担当をしてくれたのは26歳の中途入社の若い方でした。
僕はコンサルタントですと言わんばかりの対応。
僕は忙しいから早く結論を言ってくれと。
そんな若々しい彼の姿を見ていると
昔の自分を見ているような感覚になりました。
「うわー、最悪だったんだなー。」
「本当に先輩方にふざけた態度だったんだなー。」
そう深く実感したわけです。
人はこうも心の持ち方を感じるものなのかと。
帰りの電車の中で、
改めて箱のことを考えていました。
心の持ち方には2つある。
人を人として見る思いやりの心。
人を物として見る抵抗心。
そんなことを考えていると
ある日の光景が浮かんできました。
それはアービンジャーの代表の
陶山さんに会った日のことです。
福岡キャナルシティの
スタバで色々とお話しを聞きました。
箱に入っていることに気付いていない私ではありましたが、
優しい気持ちになっていたことをよく覚えています。
そして、あの日、陶山さんが言った言葉が鮮明に蘇ってくるのです。
「川原ちゃんの幸せはいくらで買えると?」
「2億円くらいじゃないですかね。」
「そうね。僕はさ200円で買えるけん。」
ニコニコしながら、そう言いました。
そんなわけないだろう。
そう思いました。
「200円…、ですか…」
「うん。こうやって川原ちゃんとコーヒーを飲みながら、
たくさんお話しができるやない?幸せよ。」
さっきより、ニコニコしながら、そう言ったのです。
私は唖然となって言葉を失っていました。
胸の奥の一番深い部分をえぐられるような感覚で、自分には決定的に足りていない
何かがあると悟った瞬間だったのです。
それと同時にとても怖くなりました。
何をしていても、誰かといても、
幸せというものを全く感じない
自分がいたからです。
「君には問題がある」
確かにその通りでした。
でも、それは自分ではまったく
自覚していませんでした。
箱に入っていると、
周囲のことが全く見えなくなります。
正確には見えてはいますが、
ありのままではなく、
歪んで見えるわけです。
相手の欠点や悪いところばかり目につき、
そういう人間なんだと決めつけてしまいます。
自分が正しくて、
相手が間違えている。
そんな世界になってしまうのです。
この状態で、何かを感じたり、
何かを考えたりすることは
できるはずがありません。
唯一できることは、
自分を正当化することだけでした。
200円か…。
そう。200円だ。
いつか、私もこんな言葉が言えるような
人間になりたいと改めて思いました。
だから、目の前にいる人を大切にしよう。
目の前にある仕事に励もう。
きっと、あの若々しい彼も人知れず
何かの重荷を背負い、
苦しみや悲しみを
抱いているのかもしれない。
大切なことを思い出せてくれた
26歳の彼に感謝をします。
最後までお読み頂き有難うございました。
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■ 編集後記
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先日、ある人とスタバでコーヒーを飲んでいました。
「最近、何かおかしくない?変だよ。
何か隠してるでしょ?」
と立て続けに問い詰められました。
仕事の依頼が続く中で、頑張っている自分。
なんで、こんなことを言われなきゃいけないのか。
だんだん、怒りがこみ上げてきました。
そして、ついに我慢の限界を迎え
「もう、しつこいよ!本当に!」
と言い放ったわけです。
ん?我慢の限界?
そもそも、我慢する必要性は
どこから来たのだろう。
あの福岡のスタバで
陶山さんと過ごした世界とは、
全く逆の状態に…。
どうやら私には、
まだまだ問題があるようです。