□アービンジャー「箱」NEWS【Vol.55】2010/ 4/ 30
こんにちは!アービンジャー・ジャパンの田染です。
皆様、いかがお過ごしでしょうか?
大型連休中の方もいらっしゃるのでしょうねぇ。
今年はどんな計画を立てられているのでしょうか。
旅行に行かれる方も自宅で過ごされる方も、
思いっきり楽しんでくださいね!
では、早速始めます!
今回の担当は、佐藤真一さんです。
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■ ウイスキーがお好きでしょ? : 佐藤 真一
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私が以前箱セミナーをした時に参加されたAさんのエピソードを一つ。
Aさんは20代前半の女性、人当たりもよく、
表面的には特に悩みを抱えているようには見えませんでした。
でも1日目に「箱」について学んでいくにつれて、
ある人のことが心の中に強く浮かんでいたようでした。
Aさんにとって「箱」から出たい人、
それは「父親」だったのです。
最近、父親との折り合いが悪く、あまり会話がなかったそうです。
自分でもなんとなく父親を避けていたそうです。
Aさんはこう思います。
「これはお父さんに対する私の箱だったんだ…。出なくっちゃ…。」
Aさんは1日目が終わって、セミナー会場から自宅に帰る途中に、
父親の好きなウイスキーの瓶を買って帰ります。
自宅に帰ると父親は2階の書斎に居たそうです。
でもなんか勇気がありません。
「なんて、言おう…。」
すぐには書斎に行けずに、リビングでウイスキーの瓶を見つめながら
思案が続きます。
「でも、自分の箱から出なくっちゃ…。」
Aさんは意を決して、2階へ上がっていきます。
父親の書斎の前で大きく深呼吸。
そしてウイスキーを抱えながら、書斎のドアをノックしました。
「お父さん、ちょっといい?」
「なんだ?」
ドアを開けて、ウイスキーの瓶を見せながら、
「たまには、一緒に飲まない?」
Aさんの勇気を振り絞っての一言でした。
そして、父親から帰ってきた言葉は、
「今、忙しいんだ!」
その言葉に反応したAさん、すぐにドアを閉め1階に降ります。
「何よ、せっかくウイスキーまで買ってきて、
こちらが飲もうっていってるのに!
あんな言い方ないじゃない、もう!」(怒)
1階に降りる階段を乱暴に駆け下りている時、ふと我に返ったそうです。
「あっ、いけない。何、怒っているんだろう…私。」
そして、
「よく考えたら、今までお父さんのために
ウイスキー買って帰ってくるなんてしたことなかったじゃない、
それが出来ただけでも初めの一歩が踏み出せたじゃない…。」
Aさんはウイスキーの瓶を眺めながらそう思えたそうです。
リビングに戻ったAさんはテレビのスイッチを入れました。
それから10分後、階段を降りてくる足音、
父親が2階から降りてきました。
そしてリビングのドアを開けこう言ったんだそうです。
「おい、やっぱり一緒に飲もうか!」
Aさんはこの話を、セミナー2日目の朝に嬉しそうに話してくれました。
誰かに何かをしてあげようと思う、そしてする、
でも予想していた通りの反応が返ってこない時、よくありますよね?
そんな時は自分に問いかけてみて下さい。
「今、自分は本当に相手のためにということを意識していたのか?」
それとも、
「相手のことを思いやるいい人と思われたいということを
意識していたのか?」
答えは見えてくるはず、ですね。(^^;
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■ 編集後記
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「第九地区」。
主人公に「人間やめますか?」と聞いて、
「はい、人間やめてエイリアンで生きます。」という結末だったアバターを観て、
少し動揺しましたが、
この映画も同じようなメッセージを感じました。
やっぱりエイリアンより人間の方が浅ましい‥。
知能のあるエイリアンは、終始友好的で思いやりのある態度で接するのですが、
人間は自分の好都合でコロコロ態度を変えるのです。
以前「ザ・フライ」という映画で、
身も心もハエに変身してしまう男の映画がありましたが、
「第九地区」は、体はエイリアンに変身しても、
心は‘人のまま’で、
主人公の体の変化と共に変わっていく彼を取り巻く人間模様が、
とても興味深いです。
姿が醜いエイリアンと、心が醜い人間のお話です。
ではでは、ステキなゴールデンウィークをお過ごし下さい!
また来週!!