□アービンジャー「箱」NEWS【Vol.89】2011/01/07
こんにちは。アービンジャー・ジャパンの佐藤真一です。
新年、あけましておめでとうございます!
みなさんはいかがお過ごしですか?
年末年始、日本海側の地域では天候が大荒れだったようですね。
昨年の夏はあれほど暑い、暑い、酷暑だ~と騒いでいても
ちゃんと冬が来てくれる。
日本は四季がある国なんだとあらためて実感をしています。
これって立派な資源ですよね。
さてさて、今週は私、佐藤真一が担当します。
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■大人も同じことやってるやん! : 佐藤真一
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大阪での箱会にもご参加いただいているOさんからの
とても興味深いメールをご紹介します。素晴らしい大作です。(^^)
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先月末、小3の息子のサッカーチームの1泊2日合同合宿がありました。
合宿は、他の小学校からの子どもと交流すること、
そして2日で8試合おこない、順位を競うことがテーマです。
1日目。
4戦3敗1引き分けだった息子チーム。
引率のコーチも
「君たち、明日は勝とうね~。」
と明るくプレッシャーをかけていました。
ちなみに息子チームは13名。試合に出るのは11名。なので、
2日間、みんなで交代で試合に出ることになっていました。
このことが原因で、2日目箱入りっ子だらけになるのでした。
2日目。
朝一番の試合。
試合前、コーチは他のコーチと打ち合わせでしばらくいませんでした。
その間に、リーダー格の子が仕切り始め、
試合に出るメンバーやポジションを決めていたのですが…
「R(うちの息子)とNはベンチ。」
とリーダー格の子(以下リーダー)が言うと、
「え~。こいつら昨日も2回ベンチやったやん。
お前1回もベンチ行ってへんやろ!」
と3人ほどがブーイング。
「あんな、今日1番の試合が大事ってコーチ言ってたやろ。
そやから第1試合は絶対勝たなあかんねん!」
とリーダー。
母としては若干息子の顔色気になりましたが、
そのまま試合の用意しながら、知らん顔して見守ることにしました。
「おかしいやろ。試合に出たいのはみんな一緒や。お前だけずるいぞ」
と普段からリーダーと仲の悪いKくん。
息子と仲のいい子達も、
「Rばっかりベンチ、おかしいやろ!」
と加勢しだしました。
(あんた、友達ってありがたいなって思いなよ~と
家で息子に話そうと思った母。)
結局リーダーが押し切る形になり、リーダーがキーパー。
息子とN君がベンチとなりました。
が、K君派とリーダー派に分かれ、相手の悪口言い続ける子ども達。
「もめてたら、勝たれへんで~。」
と誰にというわけでなく、私は子ども達に言ってました。
そして試合結果…
6対0の完敗(野球か!ってスコアですね。)
リーダー君、「肩を落とす」という表現を全身で表しておりました。
「6点のうち4点はキーパー(リーダー)の責任や!」
「確実に3点は取れてたのに、
T(いちばん上手な子)はなんであそこで向かっていかへんかったんや!」
などなど、コーチは普段上手な子達をがっつり叱っていました。
(さすが中学教師。怒ると怖いわ…と他人事の私)
その様子を見ていたとき、
もうひとりの付き添い母さんがこんなこと話してくれました。
「リーダー君の5年生のお兄ちゃんもサッカーやってるでしょ。
で、キーパーなんよ。
お兄ちゃん達は強いけど、自分達はなかなか勝てないから、
きっと『お兄ちゃんに負けたくない』って思うんだろうね。」
そっか…。
勝ちたいって気持ちが強いから、あんな言葉になったんだ…。
そう思うとリーダー君が一層かわいく思えました。
しかし、その後、試合がない時間も
リーダー派とK君派に分かれてもめ続ける子ども達。
見ていると、あちこち「箱」だらけ…。
「俺らは土日の練習も休まず行ってるのに、
RやNは土日あんまり来ないやん!」
「練習してるやつが試合でるのが当たり前やろ!」
という優劣や当然の「箱」
どっちの派閥(!)にも入らず、練習する子や
「なあ、練習しよ。」
といやな雰囲気と思いながらも、そのことは置いておこうよ的な子ども達。
(これも「箱」かな~と思ってみておりました。)
そして、「俺下手やし」「上手くないし」と劣等感の「箱」に入った息子とNくん。
こんな状況のまま全試合が終了。
息子のチームは8試合中1勝2分け5敗という、さんざんな結果でした。
が、1勝というのが子ども達には大きかったようで、
派閥間闘争もちょっと影をひそめ、
帰り支度をする頃は雰囲気もよくなって来ました。
そして帰りのバスの中。
道路の渋滞などで夜7時になっても8時になってもまだ到着しない…
けど、一緒のバスだった他2校はぐったり静かだったのに、
息子チームは超ハイテンション!!!
車内でウルトラマンのDVD見ながらふざけあったり笑いあったり、
この2日間でいちばん元気で楽しそうでした。
(なんで帰り道にテンション上がるかなあ…。)
バスの中で、リーダー君と仲良しでいちばん上手なT君が、
息子にこんなこと言ってました。
「Rってさ、サッカーはイマイチやけど、面白いよな~。」
私、横で聞いてて爆笑しました。
そう。この時間、この空間。
子ども達は見事に「箱」から出ておりました。
そうして酔っ払いのおじさん集団のようなハイテンション、
いやいや、「箱」から出た子ども達、
無事学校について解散となりました。
後日。
平日の練習から帰ってきた息子がこんなこと言いました。
「母ちゃん、今日な、柔軟体操のとき、
Tが『おれ、Rと組む!』っておれと組みたいって言ってきてん。
おれびっくりしたけど、ちょっと嬉しかってん!」
「そんでな、柔軟してたとき、『Rってカラダ柔らかいねんな~』って
Tがびっくりしててん。」
今までちょっと苦手だったTくん。
相手のことを「じゃまもの」として見たり、
自分と相手を比べて、劣等感を持っていたTくんと息子。
けど、お互い「箱」から出る、という時間を共有したことで、
息子とTくん、互いの関係がいい感じになってきたようです。
と、ここまで思い出しながら書いてきて、
「これって大人の世界である『職場』も同じことやってるやん!」
って思った次第です。
次回はぜひ「成果」を出してほしいな~と思う母です。
今回「箱」を知って息子と友達の関係を見ていると、
とってもとっても面白かったです。
「箱」セミナー、小学生対象とか親子対象なんて、
ぜひやっていただきたい!と思いました。
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もうなにも言うことありませんね。
子どもたちはたくましい!
何もしなくたって勝手に感じて、気づいて、成長していくんですね。
職場でも同じなんです。
上司は部下のことを信じて、
仕事を任せていれば自然と成長していってくれる…。
でも、出来ないんです、これが。(^^;
つい指示をしちゃったり、アドバイスしたり…。
マネジャーの永遠の苦悩です。(^^;
肩の力、少しだけ抜きましょうか!
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■ 編集後記
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引き続き、佐藤真一です。
今、妻がはまっているもの。
“折り紙”
正確には亡き母を介護している時から、
リハビリ目的に一緒に簡単なものを作り始めたりして
だんだんと興味を膨らませていったようです。
そんな作品を最近親しい友人にプレゼントをしたところ、思わぬ反響で、
「こんなの誰でも作れると思ってたのに…。ビックリ!」
とポツリ。
当たり前だと思っていることが、意外と周囲から見るとスゴイことなんですよね。
あなたの強みは、あなたが当たり前のように出来ていること、かもしれませんよ。